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『BIOHAZARD 7 resident evil グロテスクVer.』クリア後レビュー

『BIOHAZARD 7 resident evil グロテスクVer.』クリア後レビュー
PS4用ゲーム『BIOHAZARD 7 resident evil グロテスクVer.』クリアしました。
その感想書いときます。一部ネタバレ含みます。


1つ10点満点の5つの分野で、超個人的な視点で点数をつけています。
最終的な評価(F~S)は、基本的に総合スコアに沿って決めていますが、多少の調整(~±3)を含んでいる場合があります。

※この記事は、ストーリー項目において
ネタバレを含んでいます


《記事作成時情報》
ハード:PS4(Pro)
難易度:Normal
プレイ内容:本編シナリオ(エンディングⅠ/エンディングⅡ)
      + DLC「Not A Hero」+ DLC「End of Zoe」
      + DLC「Banned Footage(発禁フッテージ) Vol.1」
      + DLC「Banned Footage(発禁フッテージ) Vol.2」
プレイ時間:26時間
プレイ方法:PS4コントローラ(DUALSHOCK 4)
バージョン:1.06

BIOHAZARD 7 resident evil グロテスクVer.
[PS4/XboxOne/PC]



すべては「恐怖」のために。
カプコンより2017年1月26日に発売されたゲームソフト。PlayStation VR対応。ナンバリング作品としては前作『バイオハザード6』からおよそ4年振りのリリース。本作は、シリーズで初めてCEROレーティングがZ(18才以上のみ対象)となり、通常版(CEROレーティングはD)と比べて、価格や基本的なゲーム内容は通常版と変わりないが、グラフィックや演出面での残虐表現がより強くなっている。
3年前に消息を絶った妻から届いた一通のメール。導かれるまま主人公=イーサン・ウィンターズは遠くルイジアナへと自動車を走らせ、荒れた邸にたどりつく。妻の痕跡を求め、異様な気配が漂う邸内を捜索するが、突然何者かの襲撃を受け、意識を失ってしまう…。目覚めたイーサンを待っていたのは、狂気で満たされた邸の住人ベイカー一家だった。



■キャラクター

主な登場人物は、主人公・イーサンとその妻・ミア。そして、イーサンの前に立ちはだかるベイカー一家。ベイカー一家は、主のジャック、妻・マーガレット、息子・ルーカス、娘・ゾイ、それから謎の老婆という構成。物語が進んでいくと『バイオハザード』シリーズでお馴染みのキャラクターも登場するのですが、基本的には全て新規キャラ(イーサンについては『5』で名前のみ登場している可能性あり)で、非常に新鮮さがありました。
まず、イーサンについてですが、目の前で起こる異常事態に戸惑いながらも、落ち着いており、冷静なキャラに感じました。奥さんを助けるためとはいえ、行動力があって勇気ありすぎ。本編中ではウイルスによって異常な再生能力を手に入れてはいましたが、その他の身体能力は一般的で、その辺もこれまでのキャラとは違う部分。“一般人”なので、クリスやレオンのように、シリーズを引っ張っていく程のカリスマ性はないですが、人間的にも誠実で好印象でした。
ベイカー家に関しては、ウイルスのせいで出会ったときから正気を失っているのでコメントのしようがないんですが、DLCを見るに根は良い人たちみたいで、つくづく同情させられます。ただ、ルーカスは根っからのヤバい奴らしく、中々腹立たしいキャラになっていますが、プレイヤーの負の感情を集中させる悪役としてはアリだと思いました。嗜癖が目立つばかりで、薄っぺらいキャラにはなってますが。
キャラ全員について思うのは「悪くはないけど印象的じゃない、共感はしづらい」ということ。作品全体の方向性として、ホラーを主に据えているので、人物についての描写(そのキャラの背景とか)が少なくいのがそう感じる理由だと思います。ミアも旦那(主人公)想いの良い奥さんってことは描かれてるんですが、二人の思い出とか共有されてるわけでもなく、プレイヤーが代償を負って(恐怖を耐えて)までして助けるには魅力が欠けていると感じましたし。
逆に、ベイカー一家の一員でありながら、正気を保ち、イーサンの手助けをしてくれるゾイの方に個人的には魅力を感じました。周りが狂気に満ち溢れて孤独だからこそ、安心という意味も含めてその存在が心の中で次第に大きくなっていって・・・所謂吊り橋効果ってやつ?このミアとゾイへ対するプレイヤーの心情バランスは制作側も恐らく意識しているところであって、シナリオでも触れられるところではあります。
デザインについては、実在する人物への撮影から3Dモデルを起こしている(フォトグラメトリ)ので非常にリアル。プレイヤー自身との同期、自己投影を図りやすくするためか、イーサンの顔は一切出ませんが、その他キャラに関しては、それぞれの役割と違和感のない配役だと思いました(そもそも外国人の顔に疎いんですけどね)。ただ、冒頭でふれた、クライマックスで登場するシリーズお馴染みのキャラについては、これまでの作品のデザインとあまりにも違い過ぎて「誰こいつ?」状態で違和感ありました。そのキャラはシリーズ経るごとに体型が人間じゃなくなってたので、現実世界に即したデザインを採用している今作では、必要不可欠な修正だったのかもしれません。

■ストーリー

失踪した奥さんからメッセージが入り、それを頼りに狂気と恐怖に満ち溢れる地に足を踏み入れるという導入。こんな感じの入り方は、『サイレントヒル2』でも見たし、他ホラー系コンテンツ(ゲームや映画、小説等)でもよくある典型的な流れで、「またこの展開ね(苦笑)」となる反面、典型的であるが故に非常に頭に入りやすかったです。また、クリスやレオン等、特殊部隊寄りの人間がバイオテロと戦うために舞台を訪れるという導入が多い『バイオハザード』ということを踏まえると、この「私情」「一般人」という組み合わせで成される典型的な流れが逆に新鮮に思えました。
その後は「狂気の原因は何か」という謎を背景に抱えながら、とにかく救出と脱出の方法を探るという展開が最後まで続きます。ネタバレになりますが、全体を見ると、普通に脱出の邪魔になる敵(ベイカー一家)をぶっ倒して、そんでもって救出部隊のクリス(過去作の主人公)がやってきてイーサンも奥さんも助かるという終わり方で、人間ドラマはあまりなく、意外な展開(例えば、奥さんが狂気に囚われてラスボスになるとか)もそんなになかったので、正直単純なストーリーだと感じました。終盤で明かされる「狂気の原因」というのも、政治的・軍事的利益のために実験的に作られた“生物兵器”が暴走したというオチで、それ以上でもそれ以下でもない(主人公の過去と繋がってるとかもない)ことから何かそれ単体で完結してるし、驚きは少なく「ふーん」ていう感じ。
生物兵器についてもう少し言うと、正体は「エヴリン」という少女。イーサンがベイカー一家を訪れるときには、細胞劣化が進んで老婆の姿になっています。このオチも安易に想像可能。で、暴走した理由というのは、彼女が試験管の中で生み出されたらしく孤独であったこと、そしてベイカー家に対してウイルスに感染させた後、自分をまるで家族のように振舞わせていたことから、「家族がほしかった」ということではないかと作中で推測されてました。なので「家族」がテーマの一つになっていることは確かですが、前述の通り、人間ドラマに重きを置いた感じじゃないので割とあっさりした印象です。まぁ、根幹のテーマが「原点回帰」「ホラー」なので、そのテーマが際立つよう敢えて他の要素を抑えているんだと思います。
また、エンディングはマルチエンディング(2種類)を採用していますが、ぶっちゃけ要らないと思いました。分岐個所は1箇所のみで、要は「妻・ミアと協力者・ゾイのどっちを選ぶ」という選択肢。ストーリーで分岐を構えてまでしてプレイヤーに選択させるというのは、提起したいテーマがあるからであって、ここでそれが何かというと・・・「愛」?何で急に?って感じです。この辺りは無理やり詰め込んだ感じがあってしっくりこなかったです。ゾイに関しては、どう選択しようと(本編のみでは)助からないですしね。
ラストシーンに関しても、ボスを倒した後、「どんな暗い夜もいつか明ける。ここから新しい日が始まる」的な主人公の言葉を挿んでスタッフロールという質素なもので、恐怖を乗り越えた(後項目で記述しますが、本作は結構怖かった)先の“報酬”としては、物足りない印象を受けました。
それから、ウイルスの感染方法や効果が曖昧に思えるのも何だかなぁという感じ。今回のウイルスは、体内細胞がカビに置換するというもの。処置として、カビを石化させる「血清」が登場しますが、進行が進み過ぎていると使用することで宿主が死んでしまうとか。進行具合も人によって違うみたいなので、誰に血清を使うべきなのかが分かりにくかったです。
他にも、ウイルスに侵されていたとはいえ、ミアがVR体験版で罪のない人を殺してしまっているのもちょっと気になりました。
と、ここまで割と否定的な感じに書きましたが、ミアが実は工作員だったり、イーサンがアンブレラと関係ありそうだったりと、バイオハザードらしい世界観が散りばめられており、考察が捗るように構成されている点は流石だと思いました。決着の場所が始まりの場所だったり、そこで幻覚に襲われたりと、クライマックスに向けての後半の演出もかなり面白かったです。
全体的には、既述のように感情移入や感動要素のある人間ドラマは少なく、あっさりとした印象を受けますが、そもそもホラーゲームにその要素が必要か否か微妙なところなので、そういう意味で次善の仕上がりになっていると思います。ただ、土地特有の伝承などもあれば、ストーリー的にも怖さが演出されて、物語がより濃くなるのではないかと思いました。


【Not A Hero】
本編後、本編中では明かされないルーカスの消息を追う物語。主人公は、本編のクライマックスで登場するクリス・レッドフィールド。クリスは対バイオテロ専門として設立された新生アンブレラの隊員という設定で、地下の研究室へ乗り込みます。対するルーカスは、実は本編が始まるより以前に血清によってウイルスの支配から逃れ、自我を取り戻しており、エヴリンの観察データやウイルスをある組織へ売り込もうとするヤベー展開。
ゲーム内に登場する書類を通して、新規に登場する組織や前述の新生アンブレラ、今回のウイルスについて等、今作の世界観が伝わる新情報を得ることが出来ますが、基本的にはルーカスを追って、最後に倒すという単純なストーリーだと感じました。仲間の隊員を目の前で殺されて、ヘイトをルーカスに集中させる展開も本編と変わらず。
ルーカスが変異してラスボスになる展開も大方の人の予想通りですし、エンディングも至って普通だと思いました。


【End of Zoe】
本編と「Not A Hero」後、ゾイのその後、ベイカー一家の最後を描く物語。主人公はゾイの叔父(ジャックの兄)・ジョー。本編のストーリー分岐でミアを選択した後、ゾイが石化してしまうところから物語は始まります。大まかに言うと、新生アンブレラの隊員がゾイを発見し、治療の為に連れて帰ろうとしている矢先、その光景を目にしたジョーが「ゾイに危害を加えようとしているのでは」と勘違いして襲撃してしまうという何とも迷惑な展開。そうこうしてる内に、スワイプマンなる強そうな敵が現れゾイが攫われるので、取り返すのが目的となります。ジョーの家族想いな一面をヒシヒシと感じられる反面、基本話聞かないこのおっさんのキチった感じに若干苛立ったり。プレイし始めて直後の感想は、とりま石化したゾイがエロい(服どこいったの?)+素手でクリーチャーと戦うジョーが超人すぎるでした。
で、このエピソードで初登場となるスワイプマンというのが、実はジャックの成れの果て(?)で、読める展開も多く、本編と「Not A Hero」同様に流れは単純でしたが、どんな形になってもゾイに執着するジャックの姿から、家族愛が伝わってきて、ちょっとしみじみするストーリーでした。エンディングも丸く収まっていて、物語の本当の終わりという感じ。最後、ゾイが救出されてから、イーサンとの会話で「あたしを忘れてなかったの?」という発言で感動的な流れを作ろうとするシーンでは、そこは流石に誰でも忘れられんやろとツッコミたくなりましたが。
あと、ゾイについては、本編中で密接に関わっておきながら、その最後がどうなったかを放置するというのは可笑しな話なので、有料DLCではなく無料あるいは本編内で展開してほしいストーリーだと思いました。


【Daughters】
DLC「Banned Footage Vol.2」に収録されているエピソードで、本編前、ベイカー一家での悲劇の始まりを描く物語。主人公はゾイ。本編ではウイルスの支配によって、完全にクリーチャーとして描かれているベイカー一家ですが、このエピソード冒頭では、優しいジャック夫妻の姿など、いかに普通の家族だったかが描かれ、本編での変わりようを考えると何とも悲しい気持ちになります。
とりわけ重要なワードが出てくるわけではなく、内容も本編に深く関わってくるわけでもないんですが、ベイカー一家の背景が見えるだけでも本編の印象が随分と変わるので、個人的には結構面白く感じました。

■グラフィック&サウンド

グラフィックに関しては、前作『6』や、バイオシリーズとしては初のPS4世代タイトルとなる『リベレーションズ 2』に比べ、大幅に質感や表現力が向上しています。ゲーム内に登場するキャラモデルやオブジェクトとのほとんどは、現実世界で撮影された複数の画像を基にして3DCGモデルを自動生成する「フォトグラメトリ」という技術でモデリングされており、細部にわたって非常にリアル。キャラクター項目でも書きましたが、各キャラにモデルとなる実在する人間がおり、モデリングに整合性がとれています。これまでのシリーズでは、フォトリアル寄りではありながらも、どこかアニメチックな印象もあったので、新鮮だと思います。モデリングの方向性として好みは分かれるとは思いますが、ワールド内の他のオブジェクトがフォトリアルになっている分、作品全体の方向性としては違和感がありません。
また、テクスチャやライティングもかなり現実に近い設定で、とても綺麗かつ作品全体の薄暗く不気味な雰囲気をよく作れていると思いました。
ただ、レベルの高いフォトリアルに仕上がっている分、些細な違和感がどうしても大きく目立ってしまうのが苦しいところ。例えば、長い髪の毛の表現(動き)。PS4世代といえども、流石にリアルタイムでのシミュレーションは難しいらしく、かなり残念な動きになってました。それから一部テクスチャの解像度。システム項目でも書きますが、本作では一人称視点が採用されており、かなり近い距離でオブジェクトが確認できる分、テクスチャの粗が目立つシーンもちらほらありました(ドアの開閉時とか)。また、敵キャラクターが粉々に砕けるシーンがあるのですが、架空の存在である分、フォトグラメトリで生成されたリアルなオブジェクトと異なり質感が悪く浮いており(何かのっぺりした感じ)、表現はあと一歩だと感じました。
サウンドに関しては、BGMがほとんどなく、足音や風、窓などの環境音がメイン。ただ、この環境音がリアルさを演出しており、かえって恐怖を煽っていてとても良いです。BGMがなくなると、緊張感・心細さを誘うとか、小さな物音に反応してしまうようになるという流れが生まれるのに気が付けたのは、自分にとっても発見でした。
この分野の点数内訳としては、グラフィック4/5点、サウンド5/5点という感じです。

■システム

本作のシステムで一番の特徴は、一人称視点(FPS)が導入されている点だと思います。過去にもナンバリングによっては視点が変化することはありましたが、いずれも三人称視点だったのでかなり大きな変化。ホラーゲームとしては、他作品に一人称視点を採用している作品もたくさんあるので、新鮮とはいえませんが、アクション寄りに流れていた『バイオハザード』が、本システムの採用でホラー路線に戻ってきたのは間違いないと思います。
何故なら、一人称視点であることで、視界が狭くなり(背後が確認できないなど)、敵の位置の把握や予想がしづらいからです。急に画面外から敵が現れると驚きますし、敵に追われている状況などでは、後ろの状況を見辛いだけに「もうすぐ追いつかれるのでは」「すぐ後ろにいるのでは」という負の想像と不安が恐怖感を掻き立てます。ただ、自分が一人称視点に慣れていないせいか、プレイし始めは3D酔いを感じました(ゲーム内のフレームレートが特段低いというわけでもなく、また意図した方向へキャラクターを動かせなかったと感じたことも少なかったので、ゲームデザインの問題というよりは、慣れと部屋を暗くしてプレイしてた環境が原因?)。
また、ステージが狭くて薄暗い場所ばかりな点、通常の敵(≠ボス)が割と強く、常に緊張感があり、倒してもアイテムドロップがない点(弾薬などのゲーム内アイテムが有限)、格闘による対抗手段が非力な点(クリスやレオンなど、戦闘に長けたエキスパートとは異なり、今作の主人公は一般人という設定の影響)、協力プレイ(Co-op)が排除されている点などの要素が上手い具合に相まってホラー度がかなり高くなっていると感じました。
敵への攻撃に関しては、いつも通り銃器を用います。射撃の基本システムは一般にあるFPSと大差ないですが、良いと感じた点は、リロード途中で射撃ボタンを押すと、リロードモーションをキャンセルして、装填できた弾数だけで攻撃に即移れる点です。逆に悪いと感じた点は、射撃が「R2」に割り振られている点。『7』直近の2作品(『6』『リベレーションズ 2』)が、「R1」で攻撃だったので、この辺はシリーズをプレイしている人にとっては勘違いしやすいと思いました(今作では「R1」が回復に割当てられている.回復アイテムも有限なだけに、攻撃しようと思って間違って回復してしまった時に感じるストレスは大きい)。現実世界で銃を撃つ際には、人差し指でトリガーを引くので、そういう意味でも「R1」を射撃に割り振った方が直感的だったと思います。
それから、アイテムの管理ですが、持てる枠数が決まっており、それ以外のアイテムはステージ各所に設置されたアイテムBOXに保管しておくという、『1』~『3』で見られたスタイルを継承(収容能力となる正方形の枠数があり、武器によっては連続した複数枠を消費する.アイテムの方向を変えて、スペースに上手く収まるように調整する操作が必須)。ただし、アイテムBOXは場所に依らず、中のアイテムが共有されます。とあるアイテムを入手できれば、収容能力の枠数が増えるのですが、そのアイテムは特定のステージ・場所でしか手に入らないため、実質的に枠数が増やせるタイミングがゲーム制作側によってデザインされています。アイテムのやり繰りがゲームにおける“制限”として重要な役割を担っているのが顕著に感じられる一方、序盤は所持するアイテムのやり繰りが難しく、初期段階でもう少し枠数が多くても良いかな、と感じました。また、勿論キーアイテム(鍵など)も枠を消費するので、『4』~『6』よりもシビアです。
それから、バイオお馴染みの謎解き要素も、アクション寄りになっていた『5』や『6』に比べて多く導入されていますが、直感的なものも多く、難易度は程々。プレイの進行を妨げないように良く調整されていると感じました(ヒントとなるテキストも表示される)。ステージ構成についても、洋館や難破船が舞台で、非常にバイオらしくて良いと思いました。セーブは手動セーブとオートセーブの両方が採用されています。このセーブ方式は『FF15』等でも採用されていましたが、言うまでもなく「任意のところからやり直しできる」と「セーブ忘れを回避できる」というそれぞれのメリットが組み合わさっており、個人的にはとても好きな仕様です。
ゲームデザイン面で、個人的に改善ポイントと思う点を挙げるならば、武器の改造と走る際の速度。前者については、一般人である主人公が銃器の改造をできるというのはストーリー設定に似合わないし、『4』のように武器商人が居るのも確かにおかしな話なのですが、せめて“強化”くらいはあればゲーム性がより増すと思いました。アタッチメントとか。後者については、敵の速度に比べてちょっと遅い印象。勿論、「やべー追いつかれる!速く速く!」という体験をプレイヤーに提供したいという意図があるんだと思いますが、個人的には恐怖を目の前にして全速力で走らない主人公にちょっとイライラしました。でも、速く動けるようになりすぎると、3D酔いに拍車をかけるかもしれませんし、難しいところ。
システム全体の総評としては、とにかく「歩くだけで怖い」システムに仕上がっていると感じました。自分がプレイ済みの『4』~『6』は、基本的には出てきた敵を全て倒して次のステージへ進む(敵に立ち向かう)イメージでしたが、今作は既述のように、通常の敵がそこそこ強く、アイテムが有限なので、戦闘を避けるスタイルをプレイヤーに誘発させるゲームデザインで、ホラーゲームとして理にかなっています。加えて、「隠れる」操作が必要なポイントもあり、この辺りは『バイオハザード』シリーズにおいては新鮮で、緊張感を上手く助長できていると感じました。

【Not A Hero】
基本システムは本編と変わりませんが、プレイアブルキャラクターがクリスで、特殊部隊という設定なので、プレイ開始直後より銃器は一通り揃っています。敵を怯ませた後に強力な殴りを入れることも可能で、序盤に関しては比較的簡単に倒せるので、ホラー要素は薄くなっています。ただし、中盤以降になると、敵も強い個体が登場し、一筋縄ではいかない印象でした。神経ガスが発せられ、視界が悪い中で制限時間内に出口にたどり着かなければならないステージもあり、緊張感は程々。
また、謎解き要素が本編よりも強めな印象でした。具体的に言うと、ステージ間を往来するような謎解き(別のステージでアイテムを手に入れないと進めない等)。DLCということもあり、ステージ数は少なめですが、このデザインのおかげでボリュームも出ていますし、各ステージにそれぞれ特徴があって、単品でもかなり面白いと感じました。
ゴツイ銃持ってるんだから、それで鍵壊せよとか、暗視ゴーグル最初から持っておけよとか、突っ込みたくなる部分もありますが。

【End of Zoe】
FPSであることや、アイテム管理などは変わりませんが、敵への攻撃が基本的に格闘であるというのが特徴です(銃器は一切使用しない)。敵の背後から不意をつけると一撃で倒せるため、基本はステルスゲーのような感じ。ステージも狭い&暗く、敵もそれなりに強いので勿論緊張感はありますが、それよりも素手でクリーチャーと扉を吹っ飛ばし、その辺の虫を喰って回復するジョー(プレイアブルキャラクター)に目を引かれます。というか、敵よりもジョーがヤバすぎて、ホラーゲームなのに笑っちゃうレベル。特に、ボスとの戦闘はタイマンで、まさにボクシングのスポーツゲームをしている気分になりました。クライマックスには、何かスゲー武器出ますし、壮大なBGMかかるしで、本編とはかなり雰囲気の違うDLC。『バイオ7』関連コンテンツの中では、一番ホラー要素が低い感じました。

【Daughters】
武器が一切登場しないシステム。プレイアブルキャラクターがゾイで、女性で非力なためか、格闘もなく、攻撃・反撃手段がそもそもありません。敵に見つからないような行動が求められ、ホラー要素が一番高いと感じました。また、謎解きも『バイオ7』関連コンテンツ中では、かなり込み入った出来。
武器がない点は本編と異なり、ボリュームはないですが、『7』で押し出したい魅力的な要素がギュッと詰まっている印象で、DLCよりは体験版として出した方が良いのではと感じました(勿論、ストーリーのネタバレ的な意味で不可能でしょうが)。個人的には、本編よりも好印象なコンテンツです。

■やり込み

本編では、難易度が3段階あり、チェックポイント数や敵からのダメージ量、移動速度、敵AI等、システム面で違いがあります。特に、最高難易度「Madhouse」では、セーブにもアイテム(有限)が必要で、初代バイオを思い出します。ただし、今作ではマーセナリーズ等のオマケモードが実装されておらず、やり込み要素といえるのは難易度を変えてやり込むとかその程度。
代わりに、有料DLCとして計6種類(「Daughters」含む)の様々なミニゲームが追加されています。中でも、「Nightmare」「Ethan must die」「Jack's 55th birthday」の3つは、プレイ具合によってタイムやスコアを競う内容なので、まさにマーセナリーズの代役という感じ。多くのミニゲームで難易度が高めで、やりごたえ十分。全て無料で付けろというのは無理がありますが、せめて前述の3つのコンテンツの内、1つくらいは本編ディスクに入れてほしいところ。スコアは、有料という部分を反映して、内容で感じた点数より下げてます。

■総合

原点回帰を掲げ、前作からシステムを刷新した、新生バイオハザード。FPS採用やアイテムを有限にする等、思い切ったシステム変更は、“すべては「恐怖」のために”というキャッチコピーに恥じることなく、ホラー度の向上に貢献しています。システム項目でも記述しましたが、「歩くだけで怖い」と感じさせるところまでいっているのが流石です。特に、上手くオブジェクトを使って相手から隠れるというゲームデザインは、アクション性高めで敵を倒すことが目的だった『4』~『6』ではまず無かったですし、ホラー度の高かった『1』~『3』でも技術的な部分で存在しなかったと思います。個人的にそこはかなり好印象なポイント。
また、主人公に関しても、クリスやレオンといった『バイオハザード』シリーズの人気を引っ張ってきたキャラクターではなく、非力な新規キャラクターを据えるという点もチャレンジングなところ。本気でホラーを追求している姿勢が伺えます。ホラーを追求した代償として、各キャラクターの個性やストーリー面で人間ドラマ的要素などが排除され、ストーリー単体で見たときに魅力は欠けますが、そこはあまり問題にならないと思います。マーケティングでも、とにかく怖いを目的としたゲームだということをユーザーにしっかり伝えられているので。
ボリューム面では、敵クリーチャーの種類も少なく、プレイ時間も1周10時間程度とかなり微妙ですが、個人的なプレイ感覚で言えば、ホラーという精神的な苦痛を伴うジャンルなので、プレイ時間が実際よりも長く感じられ、フルプライス分の価値はあると思いました。この辺りは、システム刷新したタイトルのマスターアップとREエンジンの開発を3年で行ったと考えれば、ある意味仕方のないボリュームなのかもしれません(開発側の言い訳は、ユーザーには関係ありませんケド)。
不満点を挙げるとするならば、18禁となるZ指定のグロテスク版であるにも関わらず、海外版と比べてかなり規制されているという点。繰り返しになりますが、せっかくのZ指定なんですよ?まぁ、ゲーム業界に詳しくなく、どこの規制に従っているのか分からないので(CEROが具体的な指示を出すってことがあり得るのかな?)、一概に開発陣を批判することは出来ないんですが・・・もうちょっと頑張ってほしかったです。あとは、バイオのラスボス戦の代名詞である、ロケランが使いたかったのと、DLC「End of Zoe」が有料コンテンツである点です。後者については、後日譚とはいえ、無ければ本編のストーリーが宙ぶらりんになってしまうので、そこを分離するのはどうかと思います。
最後に、今作は全体的に方向性が良くまとまっており、ホラーゲームとしてかなり面白いと感じられました。自分は『4』~『6』しかプレイしたことがないので、特殊能力を持ったキャラクターが敵相手に大活躍するイメージが強く、本作のプレイ当初はバイオらしくないと感じていましたが、それでもステージ構成など随所にバイオらしさも感じることができました。自分は、ホラーゲームのプレイ経験が乏しいので、ぶっちゃけ何の説得力もありませんが、少なくとも今までプレイしたホラーゲームの中では一番怖いと感じられました。
今後のバイオハザードの方向性を「怖い」へと舵をきった象徴になりうる作品ですが、次のナンバリングタイトルがどんな風になるのか気になるばかりです。過去のナンバリング作では3作ごとに基幹となるシステムを変更してきたので、その流れでいけば『バイオハザード9』まではシステム継承になりそうですが・・・?加えて、レオンやクリス等、超人的な人気キャラの扱いもどう折り合いをつけていくのか。今作は、今後を含めた色んな面で、バイオハザードを再定義する作品に仕上がっていると感じました。\_ヘ(・ω・,,`)♭



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バイオハザード7 レジデント イービル グロテスクVer. [PS4]
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